天風姤は、思いがけない出逢い。「姤」という文字には、「あう、あいびきをする、みめよい、美しい」などの意味があり、一陰五陽より成ることから、一人の女性が5人の男性を虜にする卦とも言われています。
姤(こう)は、女(じょ)壮(さかん)なり。用いて女を取る勿(なか)れ。
姤の女性は気力にあふれ勢いがある。この女性の才能を取り上げてはいけない。
天風姤(てんぷうこう)は、女性の勢いが盛んなときと言われています。才気あふれる女性です。才色兼備で行動力も抜群ですから、男性陣はタジタジです。
相手の男性が自分に自信のない性格の悪い人物であれば、妬んで才能を潰しにかかるということもあるかもしれません。美しく才能ある女性は、それを潰されないための工夫が必要です。
天風姤(てんぷうこう)の各爻辞からその方法を学ぶことができます。
天風姤(てんぷうこう)全体の恋愛運
男性にとっては手玉に取られて災難の意味もあるようですが、女性にとっては気力充実、エネルギーとクリエイティビティにあふれており、5人のイケメンとデートを重ねる楽しいときかもしれません。あるいは仕事が楽しすぎて結婚という気分ではないのかも。男の人に食べさせてもらおうという気持ちもあまりない、男まさりな方です。でもいずれあなたの才能に惚れ込んで「ぜひに!」と言ってくる男性との思いがけない出会いがあるでしょう。
天風姤(てんぷうこう)初爻の恋愛運
金柅(きんじ)に繋(つな)ぐ。貞(てい)吉。往(ゆ)く攸(ところ)有れば凶を見る。羸豕(るいし)孚(まこと)に蹢蠋(てきちょく)たり。
天風姤は、勢いのある女性。とは言え、初爻はまだデビューしたばかりです。将来性は十分ですが、まだまだ未熟。金でできた車止めにしっかり繋ぎ止めるように行動を慎み、才能を磨きます。隠れた才能を披露したくなってもじっと我慢です。彼に対抗しようとして無理をしないこと。がんばらなくても十分に魅力も才能もある人です。
天風姤(てんぷうこう)2爻の恋愛運
包むに魚有り。咎(とが)なし。賓(ひん)に利あらず。
天風姤(てんぷうこう)は思いがけない出会い。二爻は、包みの中に鯛の塩焼き、もしくは餡子たっぷりのたい焼きを隠し持っています。いいですね。お・も・て・な・し・うっふ〜ん🌸と、そこら辺のどうでもいい男性に愛想をふりまくことはしません。じっくりと心の中で温めます。行動は控え目に。釣り人が何年もかけて探し求めるような幻の魚になるのです。そんな才能のあるあなたです。
天風姤(てんぷうこう)3爻の恋愛運
臀(いさらい)に膚(はだえ)なし。其の行く次は且(しょ)たり。厲(あやう)うけれども大いなる咎(とが)なし。
天風姤(てんぷうこう)は一陰が五陽に会うとき。三爻は、お尻の皮がむけてしまって馬に乗ることができない。その行先にある目的地は祭りの時に供物を載せる台のように神々しい。危ない状況ではあるが、大きな間違いはない、とあります。走り出したいのに思うように進めなくてイライラ。でもじきにおめでたいことが起こります。もうちょっとの辛抱。あわてないあわてない。
天風姤(てんぷうこう)4爻の恋愛運
包みに魚なし。起(た)てば凶。
天風姤(てんぷうこう)は女の勢いが盛んなとき。二爻では包みの中に美味しい鯛がありましたが、この四爻にはありません。ですから見つかることを恐れる必要もないのです。彼の心は空っぽです。あなたに対する想いもそうです。特別な気持ちは持っていないようですから、行動を起こしてもドボン!するだけ。何が起きても華麗にスルーしてください。あなたならできます。
天風姤(てんぷうこう)5爻の恋愛運
杞(き)を以て瓜を包む。章を含む。天より隕(お)つる有り。
天風姤は、才能ある女性との思いがけない出会い。五爻は、自分の想いや、美しい才能を無駄にひけらかすことをせずに大切に育み育ててきました。なので難を逃れることができました。甘くてみずみずしくて香(かぐわ)しいフルーツのようです。秘密のデザートですね。天より落つるありとは、もうじきあなたに白羽の矢が立つということ。楽しみですね。
天風姤(てんぷうこう)上爻の恋愛運
其の角(つの)に姤(あ)う。吝(りん)。咎(とが)なし。
天風姤(てんぷうこう)とは、陰と陽の姤(あ)う時ではありますが、上爻は陰の徳である柔軟さ従順さにはほど遠く、頑なで、取りつくしまもありません。人の忠告も聞かず才に走り、能力以上のことを自分にも相手にも求めたため、孤立しています。偏狭で恥ずかしいことです。とは言えそれも自分で選んだ道ですから咎なしと見ます。ちょっと頑張りすぎたようですね。高層ビルには高層ビルの、蓮には蓮の魅力があることを理解しましょう。
天風姤(てんぷうこう)のまとめ
才能はなんのためにあるのかというと、第1は自分を美しく輝かせるためですね。そして2番目は、その輝きで周囲を明るく照らすためです。
ですから才能を磨いてそれを世に役立たせるのは、その人の使命であると易は告げているように感じます。
「でも、私には何の才能もありません」という方がたまにいらっしゃるのですが、それは単に見つける努力を怠っているだけで、要するに怠け者ということですね。
そういう方は自分と同じくらい怠け者でこれと言った取り柄のないパートナーを選べば、お互いによく分かり合えて幸せになれるでしょう。
何の才能もないというのもある種の才能ですから、「私たち、何の才能もないよね?」と笑いながらのんびりと幸せに暮らすのです。
逆に「彼が怠け者でイライラする!」という方は、才能に溢れている方ですから彼のことは気にせずさっさと自分の才能を磨いていきましょう。
じきにもっとあなたに相応しい方との思いがけない出会いに恵まれます。
怠け者の彼は金の踏み台で、あなたがジャンプするのを助けてくれているのです。
彼に感謝しつつ更なる高みを目指し、金メダルをゲットしてください🥇