とある経営者の方から、人間関係についてのご相談がありました。
創業当時から一緒に働いてきたメンバーが辞めそうだというご相談です。
易の結果は山沢損(さんたくそん)三爻。
「三人行けば一人を損す、一人行けば其の友を得(う)」
3人で一緒に進んでいくと疑心暗鬼になって1人がいなくなり、1人でいくと友を得るという卦です。内部分裂を抱えているニュアンスもあります。
この経営者の方は、この1年ほどで、急速に拡大・成長(スピリチュアルな意味で)している方です。
スピリチュアルな成長に伴って、周りの人間関係が大きく変わってしまうということは、よくあることです。波動が合わなくなって、人間関係の調整が入ってくるのですね。
スピリチュアルな成長とか、意識が拡大していくと、皆と仲良くできたり、打ち解けられたり、分かり合えるようになると思っている方は多いです。
実際はどうかというと、一体感を感じられるようにはなります。そういう体験が日常で増えてきます。でも周囲には、それを受け入れられない人もやっぱり出てきます。当然ですよね。全員がそろってそれを受け入れる必要はないわけですから。誰にでも選択権があります。
そして、中には「あなただけ新しい世界へ行くのはズルい!」とばかりに、説得を試みたり、足を引っ張ったりする人も出てきます。何らかの取り引きを持ちかけて来る人もいるかも。これも流れの一つです。本当はそんなことをする必要はないのにね。
そういう波長が合わなくなった人たちと離れるのに、寂しさや孤独感を感じる人もいます。
ある女性は、スピリチュアルな成長…簡単に言うと「本来の自分」で生きようとし始めた途端に、ご主人の転勤が決まりました。
それまでだったら当然、転勤に伴って家族全員でお引越し、となるはずが、彼女の内なる何かが「No」と言ったのですね。「私は行かない」と言って、家族揃っての引っ越しを拒否しました。
その後、ご主人は単身赴任をされ、赴任先で浮気をし、結局別々の道を歩むことに。
それまでも散々浮気をされて、本当は別れたかったのに、言い出せなかったのが、転勤をきっかけに自分と向き合う時間が増えて、最終的に、自分で自分の人生を選べるようになったのです。
必ずしも離婚をするのがいいとは限りませんが、本人が「本来の姿で生きたい」と願って一歩踏み出すと、それを後押しするような事象は自然に起こってきます。
あとはその流れに乗るだけです。
もちろん離れていく人ばかりではありません。成長を続けるあなたに波長を合わせて、一緒に成長していく人もきっとたくさんいるでしょうし、まったく新しいタイプの人と出会う機会も増えるでしょう。
「一人行けば其の友を得」と言うのは、一人で行くことの孤独を受け入れれば、進んで行った先で真の友を得るだろうということです。
これまで安定していた人間関係に変動が起こると「何か間違えたのではないか?」と不安になったりするかもしれませんが、自分が変化し、成長している証拠、と前向きにとらえて、更なる躍進のきっかけにしていただければと思います。
之卦は、山天大蓄(さんてんたいちく)で、これはコツコツ積み重ねてきたものがあることを意味します。これまで積み重ねて来たことは、全てあなたの味方になります。
鑑定は以上です。