山地剥(さんちはく)とは?
山地剥 (さんちはく)のときというのは、君子を剥ぎ落とそうと小人が暗躍するとき。崩壊の危機です。最大限の注意が必要。
剝(はく)は往く攸(ところ)あるに利あらず。
剥は剥がれること。出かけていくのはよろしくない。
小人が君子の寝台にこっそり近づいて、奪い、剥ぎ取ろうとしています。邪悪な勢力が、立場のある人を追い落として亡き者にしようと企んでいるのです。あなたの近くに悪意を持った人が近づいてきているのかもしれません。用心しましょう。自分から進んでいくと酷い目に遭います。しっかり身を守ってください。
とは言え、最終的には(つまり上爻では)「君子は輿(よ)を得、小人は盧(ろ)を剥る」ですから、正しく身を守ってきたあなたは必ず良い結果(ミラクルな)を得られます。
山地剥(さんちはく)全体の恋愛運
安心してすやすや眠っていたらベッドを剥がされるという恐ろしい卦。相性云々(うんぬん)ではなく、リアルで自分の身が危ういとき。自分の大切なものを次々と奪われていく可能性もあります。このままずるずる進んでいくと、心身共に消耗することになりそう。最悪の事態を避けたいなら、どこかでキッパリと線を引くことです。危機を乗り越えた先にはきっと夢にも思わなかったほどの素晴らしい未来が待っています。
山地剥(さんちはく)初爻の恋愛運
牀(しょう)を剥(はく)すに足を以てす。貞を蔑(ほろぼ)す。凶。
山地剥は、剥ぎ落とすこと。危険が迫っている卦です。安心して寝ていたベッドの足が破壊されはじめました。問題を放置すると取り返しのつかないことになります。凶。悪意のある人が近づいてきている可能性があります。気づいたら早めに対処を。
山地剥(さんちはく)2爻の恋愛運
牀(しょう)を剝(は)ぐこと辨(べん)を以てす。貞を蔑(ほろぼ)す。凶。
山地剥は君子を滅ぼそうと小人が跋扈(ばっこ)するとき。安心して寝ているベッドの脚に手をかけようとする者がいる。正しい道が滅んでしまう。危険が迫っています。その男性はあなたに幸せをもたらしません。DVか詐欺師か。相手をせず、自分の身を守ってください。
山地剥(さんちはく)3爻の恋愛運
之を剥(はく)す。咎(とが)なし。
小人の暗躍で君子の寝ていたベッドが剥ぎ取られてしまいました。しかし、この三爻は悪い仲間と連むことをせず、悪巧みからも手を引きます。心細い思いをするかもしれませんが、所詮は邪悪な人物です。離れてよかったと思う日が必ず来ます。
山地剥(さんちはく)4爻の恋愛運
牀(しょう)を剥(はく)すに膚(はだえ)を以(も)ってす。凶。
君子の寝ているベッドを剥ぎ落とす邪悪な小人が、君子の肌を傷つけるところまで迫ってきました。明らかな悪意を持った人があなたのすぐ近くまで来ています。あなたの大切なものを奪い去っていくでしょう。地位、財産、仕事、親友、恋人、家族などを奪われた上、濡れ衣を着せられるかもしれません。
山地剥(さんちはく)5爻の恋愛運
魚(うお)を貫く。宮人の寵(ちょう)を以てす。利ろしからざるなし。
山地剥は崩壊、剥落。五爻は崩壊への対処法。群れをなす魚をリードするように、女官長が宮中の女官を束ねます。そして君子の寵愛を受ける。そのようであればとても上手くいく。自分の大切なものを大切にしてください。あなたは君子の寵を受け、窮地を脱出できるでしょう。仕事でも大抜擢などあるときです。
山地剥(さんちはく)上爻の恋愛運
碩果(せっか)食(くら)われず。君子は輿(よ)を得(え)、小人は盧(ろ)を剥(はが)る。
邪悪な者が跋扈(ばっこ)する時代でも最後に残った果実は奪われることはありませんでした。君子は人々の尊敬を集め、大きな車に乗せられます。邪悪な小人は住んでいる荒屋(あばらや)の屋根さえ剥がされました。悪の栄えた試しなしですね。危機を乗り越えて再出発です。