今日の日めくり64卦は、離為火(りいか)です。
離為火(りいか)は、上卦も下卦も「火」でできています。
このような卦を純八卦といい、
乾為天(けんいてん)
兌為沢(だいたく)
離為火(りいか)
震為雷(しんいらい)
巽為風(そんいふう)
坎為水(かんいすい)
艮為山(ごんいさん)
坤為地(こんいち)
の8つがそれにあたります。
同じ卦が2つ重なっているので、
その卦の持つ意味がより強調されます。
「火」は1つでも明るいですが、
2つあると、より明るいということですね。
逆に「水」が2つだと、困難また困難です。
このあたりは、易も単純ですね。
離為火(りいか)とは
離為火(りいか)は、
この「離」の字がポイントになってきます。
この「離」は「離れる」という意味ですよね。
しかし、離為火(りいか)の「離」は
「付く、まとい付く」ことを意味します。
なぜ「つく」と「はなれる」、まったく逆の意味が
この「離」の字にあてられているのか?
実は、元々「離」という漢字は
「まといついて離れない」ことを意味していました。
ですが、時代を経るうちになぜか意味が逆転して
「離れる」ことを表すようになりました。
くっついているからこそ、離れることもできるわけで。
結婚しなければ離婚できないのと一緒ですね。(ちょっと例えが‥)
易経では「つく」の意味です。
バインズ版でも、”The clinging”「まといつくもの」と訳されています。
火が何か燃えるものにまといついて輝くことから、離為火(りいか)には、何かによって立つという意味があり、そこから、輝き、明るさ、明知、知性を表します。
火は特定の形を形を持ちませんが、燃えるものに拠って、明るく輝きます。
ロウソクも芯があるから燃えます。
そのように自分の拠って立つところをしっかりと持つことで、四方に輝きを発することができます。
そして、芯を失うと、燃え尽きてしまいます。
火は、それ単独では成り立たちません。必ず拠って立つところが必要です。
そこで、何に拠って立つかが重要になってきます。
また火ですので、取り扱いにも注意です。
易経にはこうあります。
離は貞に利ろし亨る。
牝牛を畜えば吉。
正しい道を行くとよい。
成功にいたる。
牝牛を養えば良いことがある。
牝牛は、従順さの象徴です。
知性を備え、努力することで、明るい未来が開けるでしょう。
成功が待っています。
燃えすぎと、燃え尽きには注意です。
離為火(りいか)の恋愛運
相性を占ってこの卦が出たら、知性あふれた美男美女のカップルというところでしょうか?
麗しいです。
しかし、火が次々に燃え移るように気持ちも移ろいがちなとき。
一気に燃え上がり、長続きしないという傾向もあります。
恋愛も何に拠って立つかが大事。
ただ燃え上がるままに進むとヤケドをします。
少し冷静になることで、素敵な恋ができるでしょう。
離為火(りいか)まとめ
この離為火(りいか)の卦は、読み解くのが難しい卦のひとつです。
カードも牛さんと炎の絵で、抽象的^^;
「離」の字を見て
「離婚するってことですか!?」と聞かれたことも。
いや、そんなことないですからご安心を。
明知、明徳を表すこの卦、火が役にも立ち、危険でもあるように、その人によって判断が分かれます。
この卦の2爻に
黄離元吉(こうりげんきつ)
という吉のメッセージがあてられています。
「黄離元吉(こうりげんきつ)」は
黄色の火は、熱すぎず冷たすぎず
中正の徳を守っているので大いに吉
という意味です。
このような恋愛ができたら美しいですね。