地雷復(ちらいふく)とは?
地雷復(ちらいふく)は一陽来復。不遇の時期が続いていたところに陽(ー)の明るさが帰ってきて、善なる道が始まるという嬉しいときです。
復は亨(とお)る。出入に疾(やまい)なし。朋(とも)来りて咎(とが)なし。その道を反復し、七日にして来復す。往くところあるに利し。
復のとき道は通っていきます。障害となるものはありません。親しい人々がやってきて問題はなくなるでしょう。善への道を行きつ戻りつしますが、7日もすれば帰ってきます。出掛けて行って大変よい。
地雷復(ちらいふく)の「復」は冬至を意味します。長かった冬が終わって、転換点に差し掛かったところです。下卦「雷」は、文字通りカミナリ、上卦「地」は大地ですから、大地の奥深くに、春の陽がひとつ芽生えた形。
春雷という言葉がありますが、冬の時期が終わりを迎えて、冬至を境に陽のときが始まります。長かった冬もここまで!ここからは活躍の季節です。まだ力は弱いのですが、ここからじわじわと運気アップしていきます。
探していた物も見つかりそう。よかったね。
キーワードは、吉兆、希望、復興、再婚。
誤字に注意!「地来復」ではない
ネットでは、地来復とか、地来福など見かけます。これは誤字ですね。
正しくは「地雷復(ちらいふく)」です。
「じらい」と入力すると、「地雷」出てきます。
地雷とはなんの関係もないのですが…「ちらいふく」と入力しても変換されないから私も間違えないように気をつけなくちゃ。
地雷復(ちらいふく)の恋愛運と相手の気持ち
地雷復(ちらいふく)は「復縁にいい!」などと書かれていることもありますが、残念ながらそういうことではないようです。易経には「古きの廃棄と新しきの導入」とあります。もし、彼と別れたときに占って地雷復(ちらいふく)が出た場合は、新しい自分に生まれ変わるチャンスがやって来たと考えた方がいいでしょう。
そもそも、元彼に執着することは運気を下げます。別れは自分が成長するチャンスと捉えて、新しい自分へと生まれ変わることを目指しましょう。そうすることで再び春が巡って来ます。同じことを繰り返すという意味があるので、再婚にはいいときです。
地雷復(ちらいふく)初爻の恋愛運
遠からずして復(かえ)る。悔いにいたる无(な)し。元吉(げんきつ)。
季節が巡って冬が終わりを迎えます。あなたの願っていることは遠からず叶いそうです。後悔はなくなり、想像もしなかった幸運に出会えるでしょう。失ったと思った恋が帰ってくるかも。心機一転で新しいことを始めるのにもよいときです。
地雷復(ちらいふく)2爻の恋愛運
休(よ)く復る。吉。
地雷復は、冬から春へと復(かえ)る一陽来復のとき。頼りになる人のアドバイスを受け入れて善なる道へと立ち返ります。しばらく足踏み状態だった恋愛は停滞感から抜けだせそう。今はパートナーがいないという方も、本来の美しい自分に相応しい相手と出会えるでしょう。安心してください。
地雷復(ちらいふく)3爻の恋愛運
頻(しき)りに復(かえ)る。厲(あや)うけれども咎(とが)なし。
三寒四温なとき。行ったり来たりしています。気持ちがこれ!と定まらない不安定な状態。でも、行きつ戻りつしているうちに、だんだんと行くべき道が見えてきそうです。お互いの気持ちもしっかりしたものへと変化していくでしょう。
地雷復(ちらいふく)4爻の恋愛運
中行(ちゅうこう)獨(ひと)り復(かえ)る。
地雷復は、冬の時代から春への黎明期。四爻は、周囲の人にあれこれ言われても、その声に惑わされることなく、たった1人で自分が帰るべきところへ帰りました。あなたが帰るべきところはどこなのか、あなたがいちばん良く知っているはずです。心の声に従ってください。空気を読んだり、世間の声に惑わされないこと。
地雷復(ちらいふく)5爻の恋愛運
復(かえ)るに敦(あつ)し。悔いなし。
冬の時代が終わって春がやってきました。今お付き合いしている人はきっとあなたが帰るべき人です。最善の道を進んでいける相手。たとえ困難があっても協力して乗り越えていける2人です。後悔するようなことはありません。
地雷復(ちらいふく)上爻の恋愛運
復(かえ)るに迷う。凶。災眚(さいせい)あり。用いて師を行(や)る。終に大敗することあり。その國君(こっくん)を以てするも凶。十年に至るまで征すること克(あた)わず。
帰るべきところを見誤っているようです。これ以上戦っても得られるものはありません。得られるものより失うものが多いとき。しがみつくことでさらに多くのものを失います。手放すことを考えてみましょう。美しくあきらめるのです。
地雷復(ちらいふく)まとめ
地雷復(ちらいふく)は辛くて厳しい冬の時代がいよいよ終わって春の兆しが見えてくるとき。
易経のバインズ版の翻訳には
「古きの廃棄と新しきの導入。
この二つの働きは時の要請に従って行われる。
だから問題となることは何も起こらない」
とありました。
たった3行の言葉ですが、昔、闇の中をさまよっていた頃に、この言葉が大きな支えになりました。
闇の中に一条の光が差してくる、そんな卦です。